ディストピア

前回感想を書いた、ハンドメイズ·テイルの世界は、環境や食べ物は汚染され、子供が産まれにくくなり、人口減少で未来が危ぶまれるディストピアの世界である。最近、未来を憂う暗い絶望的なディストピアの中に生きる人々が一縷の希望を抱き、一生懸命生きていく作品が目立つ。今度、公開されるレディプレイヤー1という映画もディストピアである。人口過密で住む場所が確保できにくくトレーラーハウスを積み重ねて住むという場所の節約によるとんでもない建物に意地悪なおばと住む主人公。オアシスという架空のVR世界の宝探しに希望を見出す。現実の世界は、貧困に喘ぎ、生きていくのもやっとの日々。オアシスがあることによってお金を稼ぎ、生き延びていく。

私達の未来を嫌でも予想する。あながちディストピアの世界も私達の未来に近いのではないかと危惧する。あるいは、そんな世界ではなくてよかったと安堵するか、ディストピアにならない為に私達はどうすべきか、考える余地を残される。絶望的な淵からどう這い上がり希望を見出していくか。それは、世界がそのようなディストピアに変わらずとも私達の人生に起こりうる災難や絶望に備えるための答えを導き出すことを課題としているからだろう。